みどり区役所前矯正歯科クリニック

顎関節症ー予防と治療編

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顎関節症ー予防と治療編

顎関節症ー予防と治療編

2024/01/11

前回に引き続き顎関節症について、今回は予防と治療編です。

 

顎関節症には様々な症状がありますが基本的には咬む位置(顎位)のズレが生じて関節や周囲の筋肉に歪みが生じて起こります。関節内の軟骨が変形してしまうと完治は難しくなります。

 先ず、顎関節症にならないための予防の知識が大切です。顎関節の成長が未成熟の成長期は柔らかい関節に負担をかけないようにしてくださ。顎の位置が前後にズレないように下顎の位置に注意してください。下顎が後方に下がるような癖がある場合にはやめましょう。

 例えば下唇を噛んだり舐める癖です。

下唇を舐めるためには下顎を後方に引いて上の前歯と下の前歯に唇を挟みます。特に成長期の軟骨(関節円板)はとても柔らかく変形しやすいです。小児の時に下唇が冬に乾燥して荒れている方は要注意です。唇に唾液が付くと乾燥して荒れてしまいます。荒れるから舐めるではなくて舐めるから荒れるんです。

 次に、うつぶせ寝にも気をつけてください。

うつぶせ寝をすることで頭の重さが顎の関節に負担をかけます。顎関節の軟骨(関節円板)はとても柔らかく変形しやすいです。成長期での寝ている姿勢で顎関節の変形につながります。

顎関節の骨の成長は思春期に太く、強く成長します。 20歳頃に骨量が最大になった後、40歳くらいまで変わりません。つまり成長期に顎関節を変形させてしまうと顎関節の変形は治すことができません。大人になってから顎関節症の症状が出やすいのはそのためです。

 ガムやグミを成長期に噛むのも注意が必要です。

野球に例えると、過剰な投球や運動を成長期にすることによって肘や肩を痛めて関節を変形させてしまいます。成長期に骨が柔らかいのにグミやガムなどを嚙みすぎることによって顎関節(関節円板)を変形させてしまいます。適度な運動は必要と思われますが過度に関節を酷使することによって顎関節を変形させてしまいます。このようなことから大人になってから顎関節症の原因になることがあります。

 

急に顎関節症になってしまった場合には先ずは病態に把握が必要です。顎の筋肉の疲労なのか?関節がズレてしまっているのか診断が必要です。この診断によって治療の内容が異なってきます。

 筋肉の疲労が原因の場合は安静が必要です。鎮痛剤や筋弛緩薬などの投薬が必要なこともあります。急性症状が落ち着いてから病態に合わせた処置が必要です。

 顎関節がズレてしまった場合には関節円板をもとの位置に戻すこと(復位)が優先的になります。関節円板が落ち着くまでスプリント(ナイトガード)を使うことがあります。

関節円板が戻らない場合には痛みが落ち着いてからスプリント療法で顎関節がズレた状態で安静にすることがあります。

 

 顎関節症は完治することが少なく関節円板の変形は治すことが困難ですので噛み合わせのズレを歯の矯正治療で治すことや成長期の小学生の時期に顎の矯正治療をすることのよって予防することが大切になってきます。

 

 みどり区役所前矯正歯科クリニックでは歯並びを治すだけでなく顎ずれを起こさないためにもワイヤー治療で噛み合わせの治療を行っています。また、小臼歯を抜くことによって顎ずれを起こしやすくなります。私たちの矯正歯科クリニックでは小学生の時期に顎の矯正治療を行うことによって小臼歯を抜かずに矯正治療をしているのも顎関節症のことがあるからです。顎関節症を発症させないためにも顎の矯正治療から進めることをお勧めしています。

 

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