小児矯正【受け口編2】拡大床+フェイシャルマスク

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お子様の受け口が心配で、歯医者さんに相談に行くと、「永久歯に生え替わるまで様子をみましょう」と言われることがあるかもしれません。これは、永久歯に生え替わるときに自然に受け口が治る場合があるからですが、そういったケースはごくまれです。多くの場合は、永久歯に生え替わった後も受け口になることが分かっています。ですから、当院では自然に治るのを期待するのではなく、しっかりと計画を立てたうえでの矯正治療をおすすめしています。

また、「あごの成長が終わってから外科手術をしましょう」と言われることがあるかもしれません。これも、かなり乱暴な考え方だと思います。大きく伸びてしまった下顎の骨をオペで切断するわけですが、これはお子様に大きな負担を強いることになります。当院ではあごの成長をコントロールすることにより、できる限り骨の切断や抜歯を行わないように治療すべきだと考えています。

ムーシールドの弱点>

お子様の受け口治療をお考えの方は、「ムーシールド」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。ムーシールドは、乳歯のうちからマウスピース型の装置を付けて、あごの位置を正しい方向へと導いていく治療です。従来より、子供の受け口改善に有効であるとされていますが、弱点があるのも事実です。それは、将来再び受け口に戻ってしまうリスクがあることです。

上顎は小学校低学年で成長が終わりますが、下顎は男子で17~18歳頃まで、女子で15~16歳頃まで成長を続けます。そのため、幼少期にムーシールドで受け口を治しても、下顎が本格成長を迎える9~10歳頃に再び受け口に戻ってしまうことがあるのです。

当院の治療法

当院では、受け口のお子様に対しては、あごの骨の成長をコントロールする矯正治療を基本にしています。治療法は必ずしも一つではありませんが、上顎の成長を促すために利用しているのが、「拡大床」と「フェイシャルマスク」です。

拡大床 (かくだいしょう)

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受け口治療において拡大床は、上顎をゆっくり広げていくために用います。あごを拡大させるとともに、歯を正しい位置へと移動させていきます。

拡大床を用いる最大のメリットは、歯を抜かずに矯正できることです (非抜歯矯正) 。また、就寝時に付けるだけなのでストレスが少なく、気付かれずに治療を行うことができます。取り外しができるため、食事や歯みがきの際も不自由はありません。

なお、上顎は、9~10歳くらいであごの成長が止まります。この時期を過ぎてしまうと、上顎を拡大することができないため、拡大床を用いた受け口治療は6~8歳頃から行うのが理想です。装着は1日8時間以上で、成長のピークを過ぎる中学2~3年生まで使うのが一般的です。

フェイシャルマスク

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フェイシャルマスク (上顎前方牽引装置) は、上顎の成長を促すのと同時に、下顎の成長を抑えることができる装置です。上顎が小さくて受け口になっている場合は、拡大床とともにフェイシャルマスクを用いることで症状の改善に大きな効果を発揮します。

おでことあごに装置を取り付け、下顎を動かすと、ワイヤーにつないだゴムが口のなかの拡大床を引っ張り、上顎を前方に押し出す仕組みになっています。

子供の受け口は、将来の成長を予測して治療法を選択しなければいけません。早い時期に相談しておくことで、最適な治療法・治療時期を選びやすく、お子様の負担も軽くて済みます。逆にタイミングを逃してしまうと、治療法の選択肢も限られてきますので、できるだけお早めにご相談ください。

当院の受け口矯正症例 (小臼歯非抜歯)

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