小児矯正【出っ歯編2】機能的矯正装置・バイオネーターとは?

「小児矯正【出っ歯編1】子供の歯並びが気になる親御様へ」では、お子様の歯並びの改善に咬合誘導が有効であることをお伝えしました。
今回は、当院が咬合誘導に用いている「バイオネーター」という装置についてご説明します。

バイオネーターってどんな装置?

バイオネーター

バイオネーターは、針金とプラスチックでできた取り外し可能な矯正装置です。「機能的矯正装置」と呼ばれるものの一種で、出っ歯の改善に非常に優れた効果を発揮します。

出っ歯というのは、前歯が突き出しているケースもありますが、下あごの発育が悪く、後ろに下がっている(奥に位置している)ことで出っ歯に見えるケースのほうが多くあります。この場合、上あごを引っ込めるのではなく、下あごが前方に成長するように導くことが重要です。

バイオネーターは、筋肉の動きを利用して下あごの成長を促す矯正装置です。出っ歯の改善に用いられるほか、受け口や過蓋咬合(極端に噛み合わせが深い状態)の改善にも効果があります。

バイオネーターって何がいいの?

子供

バイオネーターは、下あごの発育が不十分で、これから発育が見込めるお子様の咬合誘導に用いられます。タイミングとして理想的なのは、6~11歳くらいの成長期。最適な時期にバイオネーターを用いた治療を受ければ、上あごと下あごの位置関係のズレを解消することができます。

子供のうちに上下のあごのバランスを整えておけば、将来的に矯正治療が必要になったとしても、永久歯を抜かずに治療できる可能性が高まります(非抜歯矯正)。大きくなってから歯並びに悩んだ結果、歯を抜く矯正治療を受けるとなると、肉体的な負担だけでなく、通院や治療費の負担も重くなります。子供のうちに咬合誘導を受けておくことが、いかに重要なことかお分かりいただけたでしょうか。

余談になりますが、日本の矯正治療においては、抜歯をすることが当たり前とされる風潮があります。一方、ヨーロッパ諸国では、できるだけ抜歯を避ける治療が選択されます。そのヨーロッパで従来から使われてきた矯正装置がバイオネーターです。
将来、矯正する際の非抜歯率が上がるだけでなく、バイオネーターには以下のようなメリットがあります。

  • 取り外しできるため、寝るときに使うだけで済む
  • 取り外して食事・歯みがき・お手入れができるため、汚れにくく、虫歯になりにくい
  • 機械的に無理な力をかけるのではなく、あごの骨そのものに働きかけるため、
    全体にバランスのとれた成長を促進できる
  • 治療後、顔の表情が自然になりやすい
  • 一般的な矯正治療に比べ、治療後の後戻りが少ない
  • お手入れが簡単(毎日水ですすぎ、たまに洗浄剤を使用するだけで十分)
  • 痛みがほとんどない
当院のバイオネーター治療

当院では、拡大ネジを組み込んだ改良型のバイオネーターを用いています。バイオネーターは基本的に下あごの成長を前方に促す装置ですが、拡大ネジで装置の横幅を調整することで下あごを横方向にも拡大できるようになります。
下あごを横に広げることで、永久歯が生えるスペースを確保できるため、より歯並びが整いやすくなります。

バイオネーターの注意事項

医師

バイオネーターの装着時間は、1日8時間以上が目安になります。学校から帰ってきた後や寝ている間に装着していただきますが、装着時間を守らないと効果が薄れたり治療期間が長引いたりします。また、装置に慣れるまで3週間程度は違和感があります。

治療中は定期的にご来院いただいて経過観察を行います。なお、治療後は後戻りを防ぐために、しばらくの間、装置の使用を継続します。

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